不動産投資を始めるまで①

不動産投資物件

不動産投資をはじめるにあたり一番最初に考えるのが目標です。

自分が不動産投資においてどのくらいの期間で、どのくらいの規模で、どのくらい収入を得たいのか、その目標と道筋は明確にしておく必要があります。

どのように考えていけばよいのでしょうか?

インカムゲインとキャピタルゲイン

不動産投資を考えるにあたり自身がどの程度の規模でどのくらい収入を得たいか、目標を立てたいです。まずは何から考えればよいですか?

じゅん不動産
じゅん不動産

目標を立てるにはまず不動産投資でどのような収入を得られるのかを把握します。

不動産投資で収入を得るには大きく2つの方法があります。インカムゲイン(家賃収入)キャピタルゲイン(売却利益)です。

不動産投資の収入はインカムゲインとして【家賃収入】とキャピタルゲインとして【物件を売却した時に得られる利益】の2つがあります。

インカムゲイン(家賃収入)から考える

不動産投資で得られる収入として、一般的にはインカムゲイン(賃借人(入居者)から月々得られる家賃)の収入で考えるかと思います。

このとき、キャッシュフロー(収入から、支出を差し引いて手元に残る資金)を出さずに自身の資金を「持ち出し」てまで不動産投資をしようとする方がいらっしゃいますが、それは不動産投資における失敗の大きな要因となります。

「持ち出し」とは何ですか?なぜ「持ち出し」は危険なのですか?

不動産投資では多くの場合、金融機関から融資を受けて運用します。当然月々の返済が発生し、返済しながら物件を運用していくような形になります。

【月々の家賃収入】ー【月々の返済】ー【月々の支出】

=【キャッシュフロー】(手元に残る利益)

月々の支出は不動産管理会社に支払うや修繕費のことです。詳しくは別の記事で説明します。

→不動産投資の月々の支出とは・・・

この時、計算式としてキャッシュフローが出れば良いのですが、マイナスとなってしまうことがあります。マイナスの部分は自己の資金から捻出しなければなりません。これが「持ち出し」の部分です。

臨時の修繕費用等が発生する場合のマイナスによる「持ち出し」が発生することは仕方ないと思います。

しかしながら最初の資金計画において、毎月「持ち出し」、つまりマイナスが出ているようでは不動産投資とは言えません。

次でお話するキャピタルゲイン【物件を売却した時に得られる利益】でマイナスを回収すればよいわけではありません。将来的に希望の価格で売却できるとは限らないためです。

新築、中古、アパートや戸建て、どのようなタイプの物件であったとしてもキャッシュフローを出さずに不動産投資をしようとするのは無謀と言えます。

新築であれば価格が高いので持ち出しが出るのは当然では・・・?

と言われるお客様がいますが、例えどのような物件であっても最初の資金計画でマイナスが出るような物件を購入することは無謀と言えます。

また返済期間を「建物の耐用年数」を考えずに無理やり返済期間を長くしてキャッシュフローが出るように見せかける資金計画を出してくる不動産屋さんもいます。

→建物の耐用年数とは・・・

→キャッシュフローを出す資金計画とは・・・

適切な自己資金(購入の際に最初に入れる資金)を入れて無理のない借入額にするか、そもそも購入する物件価格を見直すか、よく検討する必要があります。

目標を立てる時、必ず月々キャッシュフローを残すように資金計画をたてましょう。

※キャッシュフローには税金がかかります。忘れず考慮に入れましょう。

キャピタルゲイン【売却益】から考える

不動産投資を考える場合、最終的な出口戦略としてその物件自体を適正な時期で売却をして終了となります。この時、発生する利益がキャピタルゲインです。

売却のタイミングっていつが適正なの?

その物件を何年保有するか、それは建物の状態や他の収益物件と併せて考えますのでこの場でどのタイミングが良いかは一言では言い切れません。

建物の状態に関しては年々その価格は変動しますが土地の価格は大幅な乱高下はありません。

まず土地から考えると、売却のことを考えるときはできるだけ価格が変動しにくい場所を選ぶことをおすすめ致します。

価格の変動が起きにくい土地(場所)とは?

  • 駅が近い
  • 人口の推移が安定している
  • 大きな働く施設がある

大きく分けるとこの3つがポイントです。

◎駅が近い

駅が近いことは人の出入れが多い場所なのでイメージはつきやすいと思いますがどんな駅でもよいというわけではありません。

各路線に「1日の駅利用者数」が掲載されています。参考にして安定している場所を選びましょう。

◎人口の推移が安定している

当たり前ですが人がいなければ不動産投資は成り立ちません。こちらも各市区町村で人口の推移は調べることができますので安定してる場所を選びましょう。

◎大きな働く施設がある

働く場所があるところには人が集まります。人が集まれば病院やスーパー、コンビニ等の商業施設も出店しやすく、人が暮らしやすくなる要因となります。

そのような場所は土地としての利用価値も落ちにくいと考えられます。

人口の安定した場所は土地の価値が変動しにくいです。

10年後、20年後、、、将来にわたる土地の価値は購入の段階で正確に分かる人はいません。

それでもできるだけ価値が変動しにくい場所を選ぶように心がけましょう。

次に建物について考えます。

建物の価格をどのように判断するか

建物についてはその状態により色々な要素があり、売却のタイミングでその価値を計ることが非常に困難です。

木造、軽量鉄骨、鉄筋コンクリート、その構造や規模により修繕の方法やタイミングも変わるため、その時期で建物価格設定は変わるかと思います。

古い建物の価値は無価値なのですか?売却時に建物の価格はどのように算出できますか?

建物を無価値として計算しようとしても今度はその解体費まで考えなくてはなりません。

特に鉄筋コンクリート造であったり、昔の建物で石綿(アスベスト)が含まれるような建物は解体に高額が費用がかかりその価格も売価に考慮に入れなくてはなりません

私が建物が建っている状態で売却価格を査定する場合、もし建物付きで売却するのであればその価値は絶対に売却価格に上乗せすることをおすすめしております。

無価値で販売してもそれを無理やり手直しして再利用する買主がいます。

再利用できる要素のあるものは無価値ではありません。必ず値段を付けます。

法定耐用年数が過ぎていても利用できる以上、その建物の価値は無価値ではありません。

→法定耐用年数とは・・・?

建物の価値を適正に判断して土地の価格に乗せます。

細かいお話をしますと、不動産売買契約時には「契約不適合責任」という項目がありますので、壊れている個所、使用できない個所、雨漏り、等を正確に伝えて価格に反映している旨を伝えます。

そのようにすると売却時にたたき売りのようなことをしなくても、より適正な売却価格を算出することができるかと思います。

つまり何年後に売却するかおおよその目途を付ける場合、現在の建物の状態から

・あと何年で屋根や外壁補修が必要か。

・あと何年で給湯器や備え付けのエアコンの交換が必要か。

購入権当時にリフォーム工事屋さんにアドバイスを頂きながら、ある程度目途を付けておくことが良いです。

◎リフォーム工事屋さんには適正な相談料をお支払いして適切なアドバイス受けることをお勧めします。リフォーム工事屋さんに知り合いがいない場合、一度小さい工事を依頼してその対応を見きわめると良いかと思います。

大きなところだけも修繕個所を把握しておき、できるだけしっかりと修繕計画を作成しておくことが大切です。

そのため、購入時に現在建物がどのような状態かをしっかり調査して把握しておくことで将来において売却価格を算出する時でもある程度目途が付けられるかと思います。

そのように修繕計画書を作成しておくと売却のタイミング、つまりは出口戦略も立てやすくなるかと思います。

売却時、その時にその物件に適正な値付けができることが大切です。

たくさん稼いだくれた物件に敬意を表し、適正な値付けをしてあげましょう。

※売却して利益が出るとその利益部分には税金がかかります。忘れず考慮に入れましょう。

インカムゲインとキャピタルゲインを複合して考える

このように、インカムゲイン(家賃収入)とキャピタルゲイン(売却利益)を複合的に考えます。

購入した物件はどのくらい運用できるのか、どのくらい稼いでくれるのかを把握することにより自身の目標にどれだけ近づけるかを図ることができます。

まとめ

このように不動産投資において自身の目標を定める場合、まず道筋は明確にしておく必要があります。どのくらいの期間で、どのくらいの規模で、どのくらい収入を得たいのか、インカムゲインとキャピタルゲインから計画をたてることで自身の目標を定めることができるかと思います。

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