不動産業界の入れ替わりは本当に激しいです。
ベテランの選手が店舗を入れ替わる、ことはもちろんですが、新入社員の離職率がとにかく高いです。
特に統計があるわけではありません。しかしながら体感でその高さは十分に分かります。
ほとんどが1ケ月~1年以内に辞めていきます。理由は後半でお話します。
しかし、その1年をクリアすると。。。
もうこの不動産業から他の仕事はできなくなります。
あとは仲介から売主への転職であったり、他の仲介業者へ移動したり、
この業界の中をウロウロする、、、というのが一般的です。
私もその一人。
私が一番最初に不動産業に入ったのは24歳の時です。
大学を留年し、なかなかやりたい職業も見つからず、父が設計士の仕事をしていたこともあり、
ただなんとなく、本当に何も考えずにこの不動産業界に入り込みました。
当時の店長からは
まず何があっても3年、3年は頑張ってみなさい。そうすると色々なことが見えてくるから。
どうしても合わないようであれば3年後に考えなさい。
と言われました。
今でもその時のことはよく覚えています。
なぜそんなことを言うのか、就職したら一生そこで働くのが普通ではないか。
当時の私はそう思っていました。
しかし、、ふたを開けてみると、一ヶ月で一人辞め、半年で一人辞め、1年後には同期は誰もいなくなりました。
私の場合は、不動産業が合う、合わないというより、ここで辞めて他へ移っても、また一からやり直さなければならない、その煩わしさがネックとなり、とにかく辞めるという選択肢はありませんでした。
もちろん嫌なことはたくさんありました。
右も左もわからず、不明なことは自分で調べろと言われ、上司には毎日イヤミを言われ、店長は椅子を蹴り倒し恫喝してくるし、とにかくトラブルが多い業界なので常に胃はキリキリ痛み、辛いことは確かに辛かったです。
でもここで辞める方が自分にとってはもっとマイナスになるような気がして、とにかく辞めるという発想は押し殺し、日々業務をこなすことだけを考えて仕事しておりました。
現代ではありえない働き方かもしれません。。
就職時、リクルート情報誌には「住宅アドバイザー」募集と書いてありましたので、お客様と接客して、お客様のために楽しく一緒におうち探しをする。。。そのようなイメージで入社しました。
しかし、いざ始まってみると、、、何のことはありません。
ただの営業です。
とにかく売れ。(売買専門仲介の会社だったので)とにかく成績あげろ。お客さんを迷わすな、早く結果につなげろ。
こればかりです。
しかしながら自分が会社で生き残るためには契約しかありません。
最初の1ヶ月目で上司のサポートの元、初契約を取ることができました。
その時のこと、物件の提案から成約に至るまで、今でもよく覚えております。
やりがいを感じ、これからも頑張っていくぞと勇気づけられたのがその初契約でした。
しかしながら、、、二本目が全く続かない。
結局二本目の契約は半年過ぎたくらいだったかと思います。
そこまでが本当に辛かった。
何をしても結果に繋がらず、新人一年目ということでかなり大目にみてもらっていた部分はありますが、半年間契約0件はかなりまずい状況だったと思います。
2件目以降の契約はコンスタントにあがっていきましたが、それはまた次の機会にお話ししようと思います。
とにかく、、、
結果につながりにくい、それが新人の当たる壁だと思います。
広告用の物件写真をとる、電話でアポ取りをする、お客様を案内する、仕事は色々あるのですが、いきなり契約につながるようなことはありません。
まれにそのようなお話もあることはあるのですが、かなり珍しい事例になるので、とにかく無駄となる作業が多い仕事ないようになるかと思います。
まるで砂漠に水をまくような作業が続きます。
そうなのですが、その「砂漠に水をまくような作業」をやらないことには当然契約につながることはありません。
この作業が無駄だったとか、ひとつひとつ見返していたら、それは精神的に病んでいきます。嫌になっていきます。すぐ辞めます。
当然「反省」は必要ですが、「後悔」をしている暇はありません。
とにかく無駄なことは考えず前へ進む、、、、これが不動産屋続けるコツのひとつなのかもしれません。
変な物件を提案してくる営業マンがいたら、
「あぁ、この人は今日も成果がでず、迷走しているんだな。。。」
と思って、軽く流してください。
本当に病んでる場合がありますので大目にみてあげてください。
でも、そんな中でもし少しでも興味がある物件を提案してきたら、その提案してきた営業マンの案内を受けてください。
忙しいところ不動産屋の相手をするのは大変かもしれません。
でもそんな不動産屋がいるということだけ分かっていただけると幸いです。
今回は不動産屋の離職率についてふれました。
次回は【不動産の契約に至るまで】についてお話します。
それでは、また。
コメント